加島祥造|私の中で詩の生まれる時

June 24, 2009|講義

6月12日「アヴァンギャルドのための絵本講座 旅する人篇」(講師=ぱくきょんみ)にて、詩人、英米文学者、墨彩画家として、多方面で活躍されている加島祥造先生をお招きして、ゲスト講義が行われました。

今年度の絵本講座のテーマは「旅する人篇」。
様々な場所に居を構えて生活されてきた加島先生は、今回「振幅」ということを軸に、生地である東京の神田界隈で身につけられた江戸っ子気質や語り口、1960年代のアメリカ留学経験や信州松本で得られた日本文化の基層への開眼、そして50代、60代、70代と歳を重ねながら深めた見識をとおして再考されたタオイズムのことなど、実体験をもとにお話をしてくださいました。

――言葉とは、小さな窓であり、その窓を通してとんでもなく大きな世界が開ける。
今の文化は、泥の上を流れているざらざらした浅い水のような、ほんの小さなものだ。その下の方に澄んだ水があり、その中を泳いでいくと、すばらしい静けさと美しさがあり、本当の人間が見えてくる。
感覚性を広げ、文化の一番奥にあるもうひとつの層、Natureにいかに触れるかが人間のもうひとつのひろがりである。
それは都会文化だけでも芸術だけでも触れることはできない。
言葉を超えて触れるものだ。
しかし、本当の芸術はみんなどこかでNatureに触れているものである。
泡のような若者たちには、まだわからない事だろうけれど、振幅を重ねることによってわかってくるだろう。――

最後に、『ポー訳詩集 大鴉』(港の人、2009年)より、詩の朗読をしてくださいました。
「80歳半ばになっても自分でも驚くような仕事ができるんだ、あわてなくていいよ」

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今後のゲスト予定…………
7月10日(金)18:30−
翻訳、コラボレーション、詩中保佐和子[詩人、翻訳家]

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